【w.r.w.r.d!】どうやら彼の愛は重そうです

202 ページ2

トントンさんはそんな私を見て微笑み

移動しようとしていた体を元に戻す
私の隣に再度腰を下ろし「ごめんな、驚かせて」と顔を覗き込んできた




「Aさんが寝てるの見て毛布掛けに来たんやけど、ついつい隣に座ったらな……子供体温にやられてしまったわ」
『……いや…えっと、私も袖引っ張ってごめんなさい』




「もしかして…Aさんって………甘えるの下手やろ……？」





隣に座った彼は私の頭に手を乗せる
大きくて暖かい手が程よく私の頭を叩き

落ち着くそれに何も言えなくなってしまう


普通ならこんな時なんて言うのだろうか
お礼を言うのか
それとも照れ隠しするべきなのか

……わからない




それでも心地がいいのは、何故だろう





『…っ……』
「…大先生に見られたら怒られるんやろうな」

『と、トントンさ…ん、』
「ん？」

『そ、そろそろ、あの……』
「え……あっ…ご、ごめ…！！」





彼の瞳が私を見て、トントンさんは顔を赤くする

気がつけばトントンさんの方は私の体にくっ付いていて、顔との距離も近い

眩しいくらいのイケメンに少し目を逸らし
慌てた彼の手も頭から離され、赤面をしたままの彼は私から距離をとった



自分ではどんな表情をしているか分からなかったが
確実にわかるのは多分これまでに無いくらい顔は真っ赤な筈だ



わたわたしているトントンさんを落ち着かせようとした、その時





「風呂出たらペ神に捕まってもうた…Aちゃんお待た……せ…？」





こんなタイミング悪く部屋に来ることある？

203→←201

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す