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鐘の音が響いた
まだ空は明るいが、日は傾き始めていて
「あ、もう17時過ぎとんのか……早いな」
『移動時間が長かったもんね……！目的地までのんびり歩こうよ！私りんご飴っていうの食べたい！』
「お、ええな……じゃあ俺何食おうかな…」
砂浜から道路へ
砂を叩きゲタに足を突っ込んで二人で歩きだそうとすれば、ゾムくんが私の手を急に掴み体が動きを止める
あれ、何か忘れ物したかな
カゴも持ったしボールも手元にある
あと何か……
振り返れば少し俯いているゾムくんがいて
彼の手には何やら綺麗なものが握られている
名前を呼ぼうとすれば先に私の名前が呼ばれ、スっと伸ばされた手が私の髪に触れ目を閉じた
「……髪、長いのも似合うと思ったから」
そう呟いた言葉にゆっくりと瞼を開けると、頭に付けられたであろう何かが風に揺れる
満足そうに笑っている彼は
「やっぱり似合うな」
とだけ言うと私の手を取り歩き始めた
何が付けられたのかわからなくて混乱していれば、通りすがりに止まっていた車の窓ガラスに映った自分の姿に足を止め、思わずそれを手で触れた
黄色い花
『向日葵……』
「……当たり」
『こ、こんな貰っちゃって、いいの？』
「それでダメ言うたらどないすんねん…似合うと思ったから買ってきたんやぞ…」
『でも』
「向日葵は太陽を追いかけてくれるんやろ」
『え』
「……じゃ、行くで」
グッと引かれる体
止まっていた足が動き始め、止まっていた世界の音がよく聞こえる
『ありがとう、凄く嬉しい』
とか細く出た声に返事はなく、彼は前を向き歩き始める
夏の夕日が私たちを照らす
じわりと出た額の汗が頬を伝った
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ゆうな(プロフ) - なぜ、、！何故こんなにも淡く切ない物語なのに、、評価が少ないんだ…私このお話好きです！！！大好きです！！！！夢主ちゃんの体が、そろそろ限界になってきてるよぉ…頑張れ夢主！！そしてゾムイケメンやのぉ！！！、 (2021年2月12日 20時) (
レス) id: 53cc08d6c4 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - とうとう夢主ちゃんの体がっ…！1話から読み直して明日に備えようと思います。毎日とても素敵なお話をありがとうございます！ (2021年2月11日 19時) (レス) id: e30e1010c9 (このIDを非表示/違反報告)
はちまる(プロフ) - みざらず@枢軸さん» 涙ボロボロ出させてしまった……読んでいただけて本当に嬉しいです、ありがとうございます…！これからも頑張りますのでぜひ最後まで見ていただけたら幸いです〜！ (2021年2月9日 19時) (レス) id: 1addced01b (このIDを非表示/違反報告)
はちまる(プロフ) - 作品更新サボり魔くんさん» 物凄く嬉しいです〜！長いのに読んでいただけて幸せです、ありがとうございます！これからも楽しませられるよう頑張りますので最後までお付き合いよろしくお願いいたします！ (2021年2月9日 19時) (レス) id: 1addced01b (このIDを非表示/違反報告)
みざらず@枢軸(プロフ) - 涙ボロッボロしました。本当にこのお話を読めて幸せです… (2021年2月8日 17時) (レス) id: 3f58576e7d (このIDを非表示/違反報告)
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