犬と猫は付き合ってるようで【男主】 (ページ5)

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犬と猫/4 ページ5

『ねぇ北斗』

松村「…なに」

『いつまでそうしてるの』

松村「ずっと」

『即答してるんじゃないよ』

かれこれ1時間
ずっとこんな感じ

最近、有難いことに忙しくさせてもらってる俺たち
同棲はしているとはいえ、生活リズムにズレが応じていた

北斗が早く帰れる日に俺は遅くまで仕事があって
逆に居ればオフの日や早く仕事が終わる日に北斗は遅くまで映画の撮影や番宣収録をしていた

そして今日はグループの仕事を何個か終わらせて俺と北斗は珍しく2人揃ってその後はオフになっていたから近くのスーパーによって買い物をして帰ってきたんだけど…

『ねぇ、北斗、俺いい加減腹減ったからご飯作りたいんだけど』

松村「あと10分」

『それ何回目？』

相当疲れていたのか、ソファに座る俺のことを後ろから力強く抱きしめてくる北斗

仮にもお互い170cmある男
狭い所でハグなんかしたら余計にぎゅうぎゅうだ

『北斗？お願い、俺北斗のためにご飯作りたい、北斗頑張ったから久しぶり明太子パスタにしようかなって思ったんだけど』

松村「俺はAが食べたい」

『そんなことを真顔で言うな』

松村「Aは寂しくなかったの」

甘い、あまりにも甘すぎる空間
俺がとてつもなく苦手で、とてつもなく愛おしいと感じる空間

そんなの
寂しくなかったわけない
寂しくて寂しくてずっと北斗の温もりを感じたかった
だから、こーやって北斗にハグされても抵抗できないし抵抗する理由もない

けど俺は素直じゃないから
言葉で表すのは苦手だから

『…寂しかったに決まってんだろ、バカ』

素直になれないから
こんな可愛くない言葉しか出てこない
それでもこいつは

松村「んふふ、俺も」

そー言って俺の事を愛してくれてキスしてくれる
俺もそーいうお前のことが好きで愛してる
らしくないけど俺からもキスをする

松村「っ、ずるいよ、あなたはホント」

『襲うのは後ででいいからご飯作ろ』

松村「………襲っていいんだ」

『ねぇ、北斗スープ何がいい？コーンポタージュが普通のポタージュ』

松村「ねぇぇ！話そらさないでよ！」