大男の最年少は [男主] (ページ32)

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ふと目が覚める
何回か目をパチパチとさせて意識が曖昧なままの頭で考える

あの後倒れて………どうした………？
視界には見知ったいつもの天井
この時点で自分の家居て、なんなら寝室まで行ってちゃんとベッドで寝てることは理解できた

でも、あんなフラフラだった俺一人でそんなこと出来る…？
いやできないよなぁぁ

なんて悶々と寝起き早々考えていたら寝室のドアが開く音がした

だれ！？ってびっくりしてたらこれまたびっくり
よく見知った人物が目の前にいた

『ほくと……？』

松村「大丈夫？体調は？」

『あ、えっと…さっきよりかはマシかな、ご飯食べて薬飲んでまた寝たら大丈夫…だと思う』

松村「そう、とりあえず言いたいことは山ほどあるけどとりあえずお粥作ったから食べて？」

とにかく健康にはうるさい北斗だ
きっと怒られるんだろうなぁ

お盆の上に乗った小さい鍋に入ってるお粥をいただきますをして食べる

久しぶりに食べる北斗のご飯はめちゃくちゃ美味しくて食べやすいのもあって余裕で完食した

きょもほどじゃないけど好きでは無い薬を飲んで
さぁこれからどうしましょうってなったところで北斗が口を開く

松村「なんであんなになるまで無理するの」

『いや、だって…体調不良って予測できないじゃん…？』

松村「そーいうことじゃないの、貴方気づいてる？全然ご飯食べてないでしょ？見る度に痩せていってる、それにメイクで誤魔化してたのか知らないけど隈だってすごいじゃない、寝てない食べてないなんて体調崩すに決まってる」

全部図星でグゥの音も出ない
ご飯を食べるならお風呂に入って体綺麗にしたかったし寝るくらいなら台本覚えたかったし……

それに……

『ほ、北斗だって仕事忙しかったらご飯食べないじゃん…』

松村「そりゃ、普段よりかは食べないよ、けど貴方みたいに全く食べない訳では無いよ？俺は怒ってるの、俺だって心配したの、貴方が倒れた後、気が気じゃなかったんだよ？」

さっきまでは犬？って言うくらいにキャンキャン吠えるみたいにあれこれ言ってきたのに心配したって言った後、見えない耳としっぽが垂れ下がってるように見えて

あー、好きな人に怒られて心配されるのってこんなに幸せなんだって
場違いにも程があることを考えちゃって
好きだって再確認する

『北斗、ごめんね、迷惑かけたね、ありがとう』

あーなんだか泣きそう
不甲斐ない自分に、心配かけてごめんねって
あと、北斗がどうしようもないくらいに好きで
泣いちゃいそうだよ