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頑張ったね ページ6

彼side

(この子、大丈夫やろか)

腕に残るたくさんの痣をみて、いたたまれない気持ちになる。


「その痣は何?」


思わず聞いてしまった。
彼女の顔がこわばる。
少し悩んだ様子で、それから話し始めた。

-*- -*- -*- -*- -*- -*- -*- -*-


『実は…』


話そうとすると自然と涙が溢れてくる。

(ダメだ、ちゃんと話さなきゃ、泣いてちゃなにも伝わらない、)

必死に堪らえようとしても溢れてくるものは止まる気配がない。


レ「ええよ、無理せんでも、ご飯食べよ?」


そう優しい声で私に話しかける。
でも、でも、



『この、"しみ"はね、殴られて、できたの。私、親からぼ、暴力受けてて、それでね、』


私が必死に話していると、ふわりと優しい香りが私を正面から包む。


レ「そっか、そっか。それで、逃げ出してきたん?」

『…う、ん』

レ「…よう頑張ったね」


誰かに言ってもらいたかった。
ずっとずっと、我慢してきたこと。

"頑張ったね"

たった一言、それだけで私は、、


レ「じゃあ、ご飯食べよっか!冷めちゃうと美味しくないからね!」


私を元気づけるように、笑顔でそう言った。

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作者名:はなんも | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年2月10日 23時

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