見抜いてしまう ページ27
レ「なぁAちゃん、
別に無理して言わんくてもええんやけどな、なんか、最近無理してない?
たまに無理してるような感じの顔してる時があるような気がしてな、その、心配で…」
いきなり何を言い出すかと思えば…
レトさんは見抜いてしまうのか〜
『そう?大丈夫だよ!
多分、学校が新しくなったし単純に疲れてただけだと思う!ごめんね』
私はできるだけ、今自分が出せる笑顔で笑った
本当は無理してる、学校も、もちろん少しある
けれどそれ以上に昔のことを思い出したから
辛い
初めての恋
初めての失恋
それだけ聞くとどこかの少女漫画のような文だけど
彼に"捨てられた”こんな言葉を付け足すと少女漫画のような世界は壊れる
まるで綺麗なガラス細工が割れるかのように…
こわれるかのように…
辛い
無理してるよ
でもね?レトさんが心配してくれてるだけで私はとっても嬉しいんだ、
だってね、初めて、本当に、心配してくれた人だと思うから
でも、貴方も…………レトさんも……………………
いつかは
私の初恋の人のように
"捨てるんでしょ?”
もう、分かりきったことなの
でも胸が痛い…まるで、彼にだけは
捨てられたくない
そんな気持ちがして、胸がとってもね、痛いんだ
泣いちゃいそうだよ…
『ごめんね…眠たいから今日はもう部屋に行くよ…』
レ「え、あ、おやすみ!」
私はおやすみとだけ言い返し部屋に行った
寝るためじゃない
泣くために…
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