彼女だけ3【瀬名泉】 (ページ1)

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「わぁ…！！」

飛行機を降りてそこに広がったのはいつもとは違う景色

辺りを見回しながら搭乗ゲートをくぐり抜け荷物を取りにいく

「えっと、どこにいけば……わっ！」

スマホで行き先を検索しようとした時だった

誰かが私の右肩に手を置いた

「ったく着いたらまず俺に連絡でしょぉ？」

「あ、そっか。えへへ～」

肩に手を置いたのは私よりも3日早くヨーロッパに来ていた泉だった

「ほらぁ、荷物ちょうだい。疲れてるでしょぉ？」

「えぇ、大丈夫だよ」

「いいからぁ～行くよ」

「ありがとう」

サラッと荷物を持ってくれておまけにもう片方の手はしっかりと私の手と繋がれている

それが嬉しくて思わずギュッと手を握った

「何？俺と手繋げて嬉しいわけ？」

「もちろん！」

「ったく、他の人とはこんなことしないでよねぇ？Aは俺のなんだから」

「分かってるよ～あ、でもお仕事はさすがに」

「それは分かってるけどさぁ～」

「大丈夫だよ、私は泉が好きなんだから」

「ちょっ急に可愛いこと言わないでくれる？！…ほら、とっとと行くよ」

「ふふっはーい」