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確かに、うまく笑えてないかもしれないけど。
俺はそれをしたくてしてる訳じゃない。
廉からそんな言葉、聞きたくなかった。
｢…廉は、そう思ってるってことかよ｣
｢………｣
｢…それだけで、決めつけんな…｣
言葉は、強がっていた。
けど俺の脳裏は『もう戻れない』、そう告げていた。
序々に遠ざかっていく俺たちの距離。
廉の気持ちはもう目を細めても見えなくなっているほど。
でも、それでも確かなもの。
俺はそんなお前を憎めなくて、寧ろ好きなんだってこと。
｢……ほんと、むかつく…｣
ふたつに折った座布団に顔を埋めたまま呟いたら、息を吐いたとこだけ熱くなって息苦しい。
このまま寝れそうな気もしたけど、意識は落とさずに目だけを閉じた。
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作者名：moca | 作成日時：2020年2月16日 12時
