愛と感謝 (ページ1)

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星のない空ページ1

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『…綺麗、やな』

いつか、二人で見た夜空。

そこには空いっぱいに広がる、綺麗な星屑。

『……ずっと、このままで居られるのもええなぁ…』

躊躇いもなく、素直に言えたあの頃。

俺達は未だ、若かった。

【星の無い空】

｢はぁー、寒っ！｣

某番組の収録後。
スタジオから一歩出れば、そこは別世界のようで。

｢寒い寒い寒いー！！ほんま寒いの嫌い！｣

｢しょお、俺より厚着しとるやん」

｢俺は究極的な寒がりなの！」

そう今は12月半ば。

大阪の街というのは日中はまだそこまで寒くないものの、夜になると急に冷え出す。
かなり寒がりな紫耀は、厚着をしていても歯の震えは一行に止まない。

｢なぁ途中コンビニ寄らへん？｣

｢別にええけど昨日も寄ったやん｣

｢だぁーってあったかいんやもん、暖房が効いててさぁ｣

俺達は別のユニットではあるが、一緒に仕事をすることが多く、常に行動を共にしていて、仕事が終わってからもこうしてよく一緒に帰ったり、飯に行ったりしていた。

この何気ない紫耀との毎日が、俺にとっては幸せな時間だったりする