手を取りあって生きていこう (ページ2)

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2/誠也side ページ2

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リビングの窓から入る日差しに照らされて、お昼寝してるふたり組。

ひとりは、晶哉こと佐野晶哉。俺ら5人の中では1番年下で、現役音大生。多才で色んな楽器が演奏できるし、歌もめちゃくちゃうまい。

あとこいつもおもろいやつで、いつも小島とアホなことばっかりやってるw

最後に、そんな晶哉に抱きつかれて寝てんのが良規こと正門良規。

穏やかな安心しきったような寝顔を見ると、何だか泣きそうなほど嬉しくなる。

良規は家庭環境に恵まれんくて、幼い頃から両親に虐待されて育ったんや。今でもたくさんのトラウマを抱えて、パニックを起こすことだって少なくない。

ろくに食事を与えられてへん時期もあって、その影響もあってか体が弱くて体調を崩すこともしばしば。それでも、前を向いて頑張って生きとる。

最初の頃は遠慮ばかりして全然頼ってくれへんくて、パニックを起こした時でさえ拒絶されて、中々縮まらない距離にヤキモキしとった。

でも諦めず少しずつ距離を縮めていって、今では俺とリチャには随分甘えてくれるようになったし、小島と晶哉がバカやってる姿を見てはよく笑うようになった。

優しくて穏やかでまっすぐ。しっかりしてるのに、たまにぽやぽや。そんな良規を、俺らはずっと守っていきたいと思ってる。

やって、俺らはもう家族なんやから。