-出会い- ページ31
川西side
初対面は何年前やったかなぁ
劇場の楽屋でゆっくりしていたら
スパナが挨拶に来たんよね
亮太「おはようございます！
スパナと申します！
よろしくお願いいたします！」
水田「おー、よろしく。何期？」
亮太「僕が亮太と言いまして35期で、
こいつが38期です」
『Aですよろしくお願いします！』
「フレッシュやなぁ」
水田「もう10期以上下の後輩いるなんてなぁ」
元気いっぱいの2人
若くて、ちゃんと礼儀正しくて、
何より笑顔がええなっていう印象やったし
ネタは見てないけど
売れるのが見越せるような気がした
水田と歳とったなぁなんて話していると、
Aと名乗った子が突然涙を流した
水田「えっ！？」
いきなりのことで水田も声を漏らす
『え、あ、ごめんなさい...』
「え、え、どうした？」
声をかけると相方が慌てながらも説明してくれた
亮太「すみません！
こいつ和牛さんに憧れてこの世界入ってて」
水田「おお...泣くほどか」
亮太「僕ら今日から漫才劇場所属になりまして
やっとご挨拶できるって話してて...」
「嬉しいことやなぁそんな風に思ってくれて」
僕がそう言うと、水田は
水田「まぁでもこういう奴今までもおったけどな」
と、意地悪に吐き捨てた
ミーハーな女の子がこの世界に入っても長くは続かんぞ
とか今にも言い出しそうな雰囲気
今思えば水田くんはこの子を試してたんやろうな
亮太「あの、僕が言うことではないんですけど、
こいつの熱意は本物なんです」
亮太が真剣な面持ちでかばうと、
Aちゃんはすぐにそれを制して言った
『あの、すみません泣いてしまって
本当に憧れの存在で
よくいる奴って思われても仕方ないんですけど、
でもおふたりは私を動かす原動力なんです』
急いで涙を拭いて
まっすぐな瞳で僕を捕まえるAちゃん
『川西さんのような芸人になりたいんです
ツッコミとか、その纏う雰囲気とか...
たくさんの人に愛される芸人に』
「...ありがとう」
ここまで熱意を持ってくれるのは本当に嬉しかった
微笑みかけると、向こうも笑ってくれた
水田「え、俺は？」
取り残された水田が焦ったように言う
「水田は意地悪言ったからあかんよ
もう嫌われたんちゃう」
水田「いや、ちゃうねん、ごめん
よくいる感じの奴かなと思って...」
『私の誠意伝わりました...？』
水田「あんなまっすぐ言われたらなぁ」
もう水田を攻略するなんて、この子やるなぁ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 339人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「芸人」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
もも(プロフ) - 野村さんのお話ありがとうございます！これからの展開楽しみにしてます。更新頑張ってください！ (2021年2月10日 19時) (
レス) id: 9a7f3a5422 (このIDを非表示/違反報告)
えむ。(プロフ) - ハルさん» 多田さんのお話書いていただきありがとうございました◎！ (2021年2月6日 22時) (レス) id: 5f811dd76a (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - コメントありがとうございます！たくさん挙げていただいて助かります！書かせていただきますね！ (2021年2月6日 2時) (レス) id: 3cd9b5c6a0 (このIDを非表示/違反報告)
まっきー(プロフ) - 毎日初めまして。更新楽しみにしてます。ロングコートダディさんや、ニッポンの社長さん、滝音さん、からし蓮根さんあたりをもっと出していただけるととても嬉しいです！よろしくお願いします！ (2021年2月6日 0時) (レス) id: 4b9ae4495c (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - ももさん» コメントありがとうございます！野村さんですね◎劇団コケコッコーちょっと挑戦してみたいのですが、きたみなチャンネルのお話とかになってしまうかもです…それでもよろしければお待ちください！ (2021年2月5日 10時) (レス) id: 03703670b5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ハル | 作成日時：2021年1月31日 14時
