私と東海オンエア【としみつ】

10.突然 ページ11

Aside


生配信を終え、各々が帰る準備を始める。


私は今日は帰るの面倒だからこのまま泊まっちゃおうかな


り「A〜？」

『ん、何？』

り「ちょっとコンビニ行こ、なんか買ってあげる」

『行く行く！』



りょうくんに呼ばれて一緒に外に出る。




り「今日も疲れたね」

『ね〜あんなに長引くなんて』


そんな他愛もない話をしているとりょうくんが突然立ち止まる。




『…りょうくん？』



り「…A、違ったらごめんだけど

としみつのこと好きなの？」



寂しそうな表情で私を見つめるりょうくん。

なになに、いきなりどうしたの。


『え！？何でとしみつ？』

り「いや、別に…そうかなって思っただけ」




突然出てくる言葉に驚きを隠せない。

メンバーと恋愛話なんて滅多にしない私には、違和感しか感じられなかった




り「Aが違うって言うならそうなんだって信じるよ」

『いやいや、信じるもなにも、そんな風に思ったことないから！』



り「…ほんとに？」

『う、うん』



はぁ、とため息をつくりょうくん。

次には何を言われるんだろう


そう思って身構えていると、りょうくんは歩き出して私の隣に並ぶ。


そして私の右手を握ると


り「変なこと聞いてごめんね。行こっか」


そう言って歩き出した。




私がとしみつを？

普段あんなにボロクソ言われてるのに？


友達として嫌われまいと振る舞ってるだけ、だよ。



そう自分に言い聞かせながらも、

私にはりょうくんの手を握り返すことしかできなかった。

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