緋色 Part.3

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｢焦凍なんで怒ってるの？｣

｢怒ってない。｣

｢ええ、んー。そっかー？｣

入場口で順番を待っている間、不機嫌そうな焦凍に話しかける。

不機嫌だなあ。と思ったけれどこれ以上刺激したらもっと悪い事になりそうなので一旦距離を置く。

電気達のところに行って何があったのかコソッと聞いたら、

｢轟がいきなり緑谷に、お前には勝つぞって喧嘩売り始めたんだよ。んで、緑谷も僕も本気で獲りに行くって買い始めてさあ。アイツら仲悪かったっけえ…？｣

｢ええ、何じゃそりゃ。｣

焦凍らしくないなあ。と頭を捻る。

ん？そう言えばさっき会場の外でめっちゃ炎出した赤髪のデカい人いたな。まさかあの人見に来てるの？ってことは？

眉間に皺を寄せて難しそうな顔をしている焦凍を見る。

｢電気…。私分かっちゃった。｣

｢名探偵緋龍！この事件の謎が分かったのか！？｣

｢ああ、真実は一つだ。｣

なんて電気と茶番を繰り広げてたらプレゼント・マイクの声が鳴り響く。

飯田くんが｢出番だっ！行くぞっ！｣と合図を送り、私達は会場へと足を進める。

【どうせてめーらはアレだろこいつらだろ！？敵の襲撃を受けたにも拘わらず！鋼の精神で乗り越えた奇跡の『新星』！！！】

【ヒーロー科！！】

【1年！！！】

【A組だろぉぉおおお！？！？】

…さあ。体育祭の開幕だ。

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