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｢……なんじ。｣
スマホに手を伸ばし、電源を付け眩しさに目を細めながら時間を確認する。
…10時。
振替休日1日目、目覚ましをかけずに好きな時間まで寝ようと思っていたが、思ったよりも早く起きた。
布団から這いずり出て、カーテンを開ける。
｢おはよう、世界。｣と控えめに言って洗面所へと向かう。
｢…身体痛い。｣
体育祭の筋肉痛が酷い、痛すぎる。バキバキだ。
顔を洗って髪の毛を整え歯を磨く。キッチンに向かおうとした時、インターホンが部屋に鳴り響いた。
私の家のインターホンは滅多に鳴らない、ネット通販を利用した覚えもない、何かの勧誘か…？と思いながら鍵を開け、少しだけドアを開ける。
｢はーい…。勧誘は受け付けてませーん…。｣
｢誰が勧誘だ。｣
訪問者を確認して目を見開く。
｢しょう兄っ！！！！｣
｢よう。｣
包帯が全て外れたしょう兄がいた。
｢包帯！外れたの！｣と聞けば、｢今日の朝病院行ってやっと外れたんだ。｣と言っていた。
っていうかなんで家知ってるんだと思ったがそう言えばこの人は担任だった事を思い出す。私の個人情報はダダ漏れか。
｢とりあえずどーぞ。｣としょう兄を家に上げる。
｢今から朝ごはん作ろうと思ってたけど食べる？｣と聞いたら｢ゼリー食べたからいい｣って言われた。あんた早死するぞまじで。
ちゃんとしたご飯食べろよという事で2人分作る。
｢はい、食べなさい。｣
そう言ってしょう兄の前にご飯を置く。
少し驚いていたけれど、大人しく｢いただきます。｣とご飯を食べ始めた。
私も食べようとしょう兄の隣に座って遅めの朝食をいただいた。
2人で｢ご馳走様でした。｣と手を合わせてソファに座る。
…そういえば。
｢…何しに来たの？｣
｢一人暮らしのお前を心配して様子を見に来た。｣
｢…別に大丈夫だよ。｣
勝己といいしょう兄といい私の周りは過保護ばかりか？オカンか？
っとそこでしょう兄の顔をみて目を見開く。
｢…しょう兄。｣
｢…？｣
私はしょう兄の頬に手を添えながら、顔を近づけた。
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作者名：HamA | 作成日時：2020年9月1日 16時
