緋色 Part.3

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｢ただいまあ！！！！！！｣

｢ここはお前の家じゃねえ。｣

試合終了後、控え室で軽食を食べて体力回復してから、実況席の扉をバンッ！と開けて帰宅の挨拶をする。

もうここが私の観戦場所なのよしょう兄、諦めなさい。

｢おい緋龍！瞬殺だったな！流石だぜ！｣とプレゼント・マイクにお褒めの言葉を頂きルンルン気分で2人の間に腰を下ろす。

しょう兄の方を向いて、しょう兄は？どうだった？私どうだった？と褒めて褒めてと視線を送れば、

｢…はあ、凄かったよ。｣

と溜息混じりに褒めてくれた。ありがとう！

ステージの方へ視線を向ければ、一回戦最終のお茶子と勝己が丁度上がってきた所だった。

…うおお、不穏。

まあどちらも本気で頂点取りに行こうとしているのだ、手加減なんて無用だとお互い理解しているだろう。

｢…ねえ先生。｣

｢…？なんだ。｣

｢あの二人、どっちが勝つと思いますか？｣

この質問、普通の人ならばか弱そうに見えるお茶子より、勝己が勝つと答えるのだろうな。

圧倒的な力を持っている勝己、そんな人に挑もうなんて人、ほんのひと握りしか居ないだろう。

でも、私は私達(A組)は知っている。

お茶子は全然か弱くなんかないし、本気で勝己に勝とうとしている。

｢そうだな、どちらが勝っても可笑しくない。｣

｢やっぱりそうですよね！｣

…2人とも！頑張れ！！

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