2 らくがき ページ4
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だいすきだから、やっちゃった。
スンさんが、帰ったあと
スンさんの 仕事で使う書類が
リビングの机の上に置いてあったから
寂しい気持ちを我慢してお別れしたあとだったから
忘れものすらも愛おしく思えて
その書類に、鉛筆で
ハートマークと
ハートの中に、スンさんの名前を
書いちゃった。
「 ゆずちゃん..
らくがきしたでしょう」
忘れものを渡しに行って、数日後
おうちにやってきたスンさん。
わたしの頬をむぎゅっと寄せて
問い詰めてくる。
口をむっと つむんだスンさんの顔がかわいくて
つい、にやにやすると
つられて笑い出すスンさん。
「 も〜、そんな、
かわいくニコニコしてもだめ！」
「 はあい.. 」
気づいてくれたことがうれしくて
にやにやがとまらない。
わたしの頬を包む彼の指を、
つい、ぱくっと甘噛み。
「 こら！いたずらっ子！」
一生懸命怒ろうとする彼が、かわいい。
怒り方がわからない、ってスンさんはいつも言う。
温厚で優しくて
ついでに男前なスンさん。
切れ長なつり目は、笑うと1mmくらいになる。
「 ハートついてるの、
コピーして30人くらいに配っちゃったからね 」
え。
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作者名：は | 作成日時：2020年10月16日 1時
