検索窓
今日:2 hit、昨日:3 hit、合計:9,897 hit

. ページ1

.






満員電車の中







目の前にある大きな背中と






くらくらするくらい

だいすきな匂い








「 危ないからつかまっててね 」






そう言って

後ろにいるわたしの手をとった彼は








その手を、




彼の腰に回して


自分の服の脇腹のあたりを握らせる。







わたしの手の上に重ねられた


彼のあったかくて大きい手








顔があつくて、






なんでこんなことするの?とか



わたしのことどう思ってるの?とか






色々とあったはずの


考えるべきことはすべて飛んでしまった。








だって、ずっとこうしたかったの。









背中を見るたびに




後ろから抱きしめたいな って









降りる駅について、ドアがあいて







重ねていた手をそのまま引かれて







電車のドアから2人だけ出る。









スンさんが振り返って、


わたしたちは、向き合って








わたしの両手を、両手で包みこむスンさんの、



わたしを見つめる目が








優しくて、あったかくて、すこし緊張していて








だいすきだよ、って言われているみたい。








見つめあうのが恥ずかしくて、

ふたりで少し笑ったあと








「 ゆずちゃんのことが すきです..






お付き合いしてください 」








赤くなった耳が、

さわやかでかっこいい笑顔が、

ちょっと恥ずかしそうなのが、たまらない。







ずっと、すきって言いたくてしょうがなかったの。







ハグもしたかったし、キスもしたかったし





もう、我慢しなくていいなんて。







両手を広げてハグ待ちをするスンさんの姿に、

つい、突進しそうになってしまった。









今だからわかる、



初めてのハグは、木の香り。







スンさんの、

とっておきの日の香水の香り。








.

1 朝→



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 7.3/10 (23 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
15人がお気に入り
設定タグ:韓国 , オリジナル , 彼氏 , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2020年10月16日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。