. ページ6
.
玄関で、ぱたぱたと靴を履いている音がする
スンさん....まだ行かないで
フリースを頭にかぶって、長い袖の部分を、
顎の下できゅっと結ぶ。
これで寝癖もすっぴんも隠せる。
「 おお、びっくりした! 」
靴を履きながら、
突然開かれた寝室の扉に驚く彼。
胸がぽかぽか、きゅんきゅんする。
この姿が、見たかったの。
お友達の結婚式のために、きっちり正装のスンさん。
真っ黒なジャケットに真っ黒なスラックス、
グレーの色の、ハイネックのトップス。
だて眼鏡なんてかけちゃって。
友達と遊ぶ時はニット帽に全部入れてしまう髪も、
ストレートにして、少しセットしていて..
「 ええ〜、かっこいい... 」
思わずそう言うと、
そう?なんて言って
嬉しそうに、鼻の下伸ばしてにやにやし始める。
なんだかわたしが照れてしまう。
「 スンさん、かっこい? 」
調子に乗って、聞いてくる。
顎の下にてを置いて、セクシーなポーズのつもり。
そうやって、かわいいことする。
大人な彼の、お茶目なサービス。
「 うん..かっこいい、素敵。」
にやにやが止まらないから、
顔をフリースで隠した。
.
16人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:は | 作成日時:2020年3月7日 0時