11 アメリカーノ ページ21
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スンさんと付き合う前
たまたま、会った日
カフェに行った時のはなし。
「 なに飲む?」
「 わたし、アイスレモネードください 」
「 僕は、アイスアメリカーノで 」
空いている店内
ドリンクは注文するとすぐに出てきた
真っ黒なコーヒーを飲むスンさんが
すごく大人に見えて
透明なレモン色の液体を飲むわたしは、
ずっとお子ちゃまに思える
「 空いてるけど、外で飲もっか 」
「 うん、天気いいですしね 」
同じことを考えてる
たったそれだけで、
隣、の少し後ろを歩きながら
うれしくてにこにこしてしまう。
「 それ、苦いですか? 」
喉が乾いていたのか、もう半分ほどまでなくなっているアメリカーノ。
「 苦いけど、それがおいしいんだよ。
頭がすっきりする感じ?」
疲れも飛ぶしね、といってまた一口。
会うたびに、いつもブラックコーヒーをのんでいるスンさん 。
きっと、かなりすきなんだろうなあ..
「 へえ... すごい 、
苦いのがおいしいなんて 」
手の届かない大人に感じたからか
少し寂しいきもちが
胸に突然現れる。
わたしは、ミルクをいっぱい入れないと飲めないのに 。
「 ちょっと飲んでみる ? 」
「 はい 」
あと5年
スンさんと同い年になれば、
おいしく飲めるようになるかな ?
「 う"う、、」
案の定、とっても苦くて飲めなかった。
彼は、わああごめんね、と焦っている
やさしいスンさん 。
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作者名:は | 作成日時:2020年3月7日 0時