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彼の匂いが一番染み込んでいるのは、脇腹だ。
脇腹があいている、無防備だ
私はその隙を逃さない。
擦り寄って、顔を埋めて、
彼のお腹の肉と、パジャマの裾を少し握って
すんすん、と匂いを堪能する。
ばれたら恥ずかしい、なんて
そんな気持ちはとっくに捨てたのだ。
今日1日を、幸せいっぱい、ストレス皆無、安心安全に過ごすための、大事な充電。
今日は、彼は友達とカラオケに行くのだと。
I magine Dragonsのbelieverを、声を張り上げて歌うに違いない。
きっとそうだ。
精一杯に叫んでも、スンさんの喉が健康でありますように。
喉仏に、キスをする。
それから、音を外して恥ずかしさに大爆笑するはずだから、口角にも。
それから、歌うには腹筋をたくさん使うから、
お腹にも、失礼しますね。
お腹までかかった布団に潜って、
パジャマの上から、キスを落とす。
顔を外に出そうとしたとき、布団が大きくうねった。
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作者名:は | 作成日時:2020年3月7日 0時