【天童覚】俺、ピアス開けたんだ。 (ページ3)

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鼻歌まじりに帰りの支度をするこの時期は部活が短くて残念
もっと長く一緒にいたいけどなんていったら引かれるかな？

「天童くんいますか？」

前のドアから俺を呼ぶ声が聞こえる
んー、めんどくさいな

「どしたの～？」

「あの、えっと、」

無視はできないから一応返事する
手元のクッキーを渡しにきたんだろう

「ごめん俺急いでるから」

あっと言っているのを聞こえないフリをして部室へ向かう

「やった、一番のり」

歌もサビの所へさしかかる今日の俺120点!ってね
調子にのってるとコンコンとドアからノックが聞こえる

「はいるよ」

「ドウゾ～」

入ってきたのはしかめっ面なAちゃん
部室をキョロキョロと見渡す

「いつも早いね覚」

「まあね、てかどうしたの？部室に来るなんてめずらしいじゃん」

名前を呼ばれるだけでにやけてしまいそうだけど平然を装って話す

「これ渡しに来た」

すっと差し出したのはさっき教室で見たのと同じクッキーなんでAちゃんがもってるの？
ここはなにも知らないフリをしよ

「これもしかして、Aちゃんが……？」

「んなわけないじゃんバカ」

Aちゃんのがほしかったななんて絶対口に出せないけどね

「ダヨネーAちゃん女子力皆無だもんね」

そう言って
今日も自分の気持ちを誤魔化してる