不器用太陽1*じゅりれな学パロ ページ30
玲side
「珠理奈先輩が好きです」
「…好きな子いるんだ。…ごめん」
「…どういう子…ですか…?」
「…っ…ショ、ショートカットの」
玲「…っ」
珠「!…玲奈ちゃん!?」
どれくらい走ったのだろうか。
気付いたら学校を出てた。
玲「…ハァ…ハァ」
放課後、私は忘れ物をして一度帰ろうとした足を教室へと進めた。
夕陽に照らされ、少しオレンジがかった半開きのドアに手をかける。
教室には、珠理奈と1年生の子。
もともと、珠理奈がモテるのは知っていた。
でも、告白現場を見るのは初めてで。
玲「…珠理奈…っ」
…知ってるもん。
いつも絶対誰かが彼女の隣にいて、毎日告白されて…。
_『玲奈ちゃん、私好きな子いるんだ』
『…そっか』
それでも、珠理奈が好きだから…
玲「じゅり、な…」
私の方が、ほかの子達よりも…ずっと前から。
玲「…ばか…ぁ」
…好きだったもん。
珠「…玲奈ちゃん!!」
玲「!?」
踏切を渡ったとき、後ろから聞き覚えのある声がした。
愛しい、大好きな声。
玲「…珠理奈…?」
線路を挟んで向こう側にいる彼女は、膝に手を置いて息を荒げている。
珠「呼び止めたのに…いなくなんないでよ…」
玲「だって珠理奈…告白されてたから…悪いと思って」
珠「ん。でも話ついたから」
まったく、こんな時ばっか足速いんだから。なんて言って困ったように微笑む珠理奈。
玲「…な…で…」
珠「…玲奈ちゃん?」
そんな優しく、笑わないで…
玲「…珠理奈も…好きな人に告白できたらいい
ね…っ」
溢れそうになる感情を飲み込んで、精一杯の笑顔を彼女に向ける。
遠くから、電車がきてるのがわかった。
珠「…れなちゃ…っ。私は」
玲「っ珠理奈!!」
気付いたら叫んでた。
何でだろ。
…でも今なら
玲「珠理奈!」
珠「…?」
言える。
玲「…大好き!」
私の声は、丁度きた電車の走行音によって掻き消されただろう。
きっと彼女の耳には届いていない。
玲「…好きだよ…珠理奈。私は…ショートカットじゃないけど…」
呟くようにそう言って、目の前で赤々と燃える夕陽の方向へ走る。
頬を伝う涙はそのままに。
珠理奈がしっかり好きな人と結ばれますよう
に。
珠「…っ」
珠「なんで…だよ」
珠「私が好きなのは…君だよ…
………玲奈ちゃん」
夕陽が照らすのは、泣き顔だろうか。
続
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ゲキカラ - お久しぶりです。管理人です。2の方でリクエスト募集していますので、よろしくお願いします! (2015年3月19日 20時) (レス) id: eeb75c8ac4 (このIDを非表示/違反報告)
ゲキカラ - 久しぶり、我が旧サイトよ…← (2014年10月1日 0時) (レス) id: 2cc74e3273 (このIDを非表示/違反報告)
ゲキカラ - 新サイト完成!一個小説も載せました♪ (2014年9月25日 23時) (レス) id: 2cc74e3273 (このIDを非表示/違反報告)
ゲキカラ - すみません!まだなんです>_< 占ツクの作り方は、友達から習ってるので、明日にでも作り方聞きますねー!! (2014年9月24日 22時) (レス) id: 2cc74e3273 (このIDを非表示/違反報告)
ayame(プロフ) - 新サイトってもうありますか? (2014年9月24日 20時) (レス) id: 7bce597cdb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:♪ゲキカラ♪ | 作者ホームページ:http://sifuyu/nizigen/love
作成日時:2014年6月21日 13時