お狐様、半額少女を拾う。【名前変換オリジナル】

其の漆捌 ページ18

「えっと…この子が天照大御神？」

Aの問いかけにぐん、と胸を張る天照大御神

「いかにも！私が太陽の最高神、天照大御神だ！」

神通力を無駄に使って、紙吹雪などを散らす
…そういうところだよ…

「あ…そう、なんですね」

なんか微妙そうな反応のAが小声で呟く

「…もっとかっこいい感じかと思ってた…」

「聞こえてるぞ」

「A、見かけと性格と能力は釣り合わないことが多いんだよ」

「おい、何気に失礼だぞ」

朔が一応取りなしてはいるけど、多分出来ておらぬな…

私たち姉弟は彼女の力を尊敬している
決して内面は尊敬しているとは言っていない

あくまでも私たちは世話係であり、下僕では無い
だからこそ、この対応が出来る

まあ、世話係でもこき使われている者も4人ほどいるが…

「いいよもう！朔の目にはそう映ってるってことでしょ！？」

「力はすごいって言ってるじゃないですか！」

力は、な…

じゃれ合いが一段落したと思ったら、天照大御神の空気が変わった

「A、とか言ったか？」

「…はい」

「私はそなたが気に入った。ここまで突っかかる人間などいないからな」

最高神を馬鹿にするような者など私たちくらいしかおらぬわ

「私のことは天照と呼ぶといい」

天照。
其の名は彼女と親しい一部の者が公の場ではないところで使う呼び名

それをAに許したという事は、本当に気に入ったのだろう

なぜだか心が暖かくなった＿

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