子猫って言った奴出てこい！【HQ‼】【男主】 (ページ5)

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ジリリリリッ！！ジリリリリッ！！

『ん゙……』

部屋中に響き渡る目覚まし時計の音で目が覚め、のそのそとベッドから起き上がる。

『……』

目をこすりながら洗面所に向かって顔を洗い、寝癖を直していく。

リビングに向かうと、テーブルの上には何時もみたいに置き手紙があった。

「Aへ、ちゃんとご飯食べるんだぞ！あと、家から出る時は鍵忘れずに閉めるように！」

母さんらしい文に思わず笑みがこぼれる。

『分かってるって……いただきます』

椅子に座り、両手を合わせてから母さん特製の卵焼きを口に運ぶ。

『うま……』

朝ごはんを食べてから歯を磨き、ジャージを着てエナメルバッグを持って家を出ようとするとタイミング良くチャイムが鳴る。

「A〜起きてるか〜？」

『衛輔さ〜ん！さっき起きました！』

「はぁ？……お前、今日朝練あるんだぞ？」

『え？……』

そう言われてカレンダーを確認すると、今日は音駒の朝練がある日だった。

『うわ……やらかした』

「早く準備して行くぞ」

『はーい！』

急いで自分の部屋に向かってエナメルバッグに荷物を詰める。

衛輔さんに急かされながら家を出て、学校まで走った。

ーー

『……はよざいまーす』

体育館のドアを開けると、案の定俺は遅刻だった訳で。

巻き添え食らった衛輔さんと一緒に遅刻届を出してから朝練に参加した。

「じゃあ、レシーブ練習始めんぞー」

「はい！！」

『優生、レシーブ上手になったなぁ』

「そうですか！」

嬉しそうに目を輝かせる優生に、つい頬が緩む。

『うん……でもまだまだだな〜』

そう言いながら軽く助走をつけてサーブを打ち込む。

『ナイスです！信行さん！！』

「っしゃあ！！ナイスレシーブ！！」

サーブを打つ瞬間、体育館の隅で衛輔さんがリエーフにレシーブのやり方やボールの落とし方を教えているのが見えた。

リエーフは飲み込みが早いのか、どんどんと上達していくのが目に見えて分かる。

「A、レシーブするぞ！」

『はい！！お願いしまぁーすっ！！』

鉄朗さんが打ったサーブをレシーブで拾い、今度はがセッターである研磨が猛虎にトスを上げる。

『猛虎！！』

バシンッとボールが床に当たる音が体育館に響く。

「ぅおっしゃあ！！！」

「ナイスキー！！」

『うぇーい！』

ドヤ顔でピースをすると、鉄朗さんは呆れたように笑った。