子猫って言った奴出てこい！【HQ‼】【男主】 (ページ2)

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体育館に響くボールの弾む音。

床を蹴るシューズの音。

飛び交う掛け声と応援の声。

「A先輩っ！！！レフトぉ！！」

「せーのぉ！！」

助走をつけて飛び上がり、腕を振り抜こうとする味方と一緒に相手の選手もブロックに入る。

バシンッと大きな音を立ててボールが自陣コートの床に叩きつけられた。

「ぁ………」

中学最後の試合、強豪である音駒中学に一セットも取れずに負けた。

「……すみません」

頭を下げて謝ってくる後輩に何て声をかければいいのか分からなくて、ただ立ち尽くしていたのを今でも鮮明に覚えてる。

『……っ、整列すんぞ』

急いでコートから出て整列する。

整列した直後、相手チームが礼をして顔を上げた。

「しゃあっ！！」と大きくガッツポーズをする選手達を見てると目の奥が熱くなってきて、唇を嚙みしめて涙を必死に我慢する。

「ぅっ……ずびっ……」

『……』

泣きじゃくる仲間を一人一人立ち上がらせて、観客席に向かってお辞儀をして体育館を出る。

その道中、後ろから聞こえた「ナイスゲーム！！」という声が頭からこびりついて離れない。

『………ふっざけんな』

ーーー

音駒高校体育館＿＿

「あ、Aさあ〜ん！！身長伸びました〜！！？」

『うるせえリエーフっ！！このっ！！！』

中学の大会が終わり、

音駒から推薦を貰った俺はちゃっかりバレー部に入ったり
なんかして、無事に先輩になり……

今現在生意気な1年をぶっ飛ばしている。