赤い狙撃手 〜First semester〜

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「イリーナ・イェラビッチと申します。みなさんよろしく‼」


殺せんせーにベタベタな金髪美女。明らかに怪しすぎだろ。一番上の兄でもここまでベタなハニートラップは仕掛けないだろう。多分。

褒め方がエグい。色々ぶっ飛びすぎて呆れるしかなかった。

というより殺せんせーも人間の女に反応するのか。人間が猫に性的興奮をおぼえないように、殺せんせーにはハニートラップは効かないと思っていたが間違えだったらしい。

己の中で有力になっていた元人間説が濃厚になってきたぞ。本当に、この生命体には興味が尽きない。



いきなり乱入してきたイリーナ・イェラビッチ、面倒だからビッチでいいか。殺せんせーが居なくなった瞬間空気が変わった。ドロリとした重い雰囲気。

演技を止めたビッチは殺る側の人間、暗殺者だ。あまりの見下した態度に思わず「クソビッチが」と呟いてしまった。近くにいる赤羽がそれを聞きとったのか


「で？どーすんの？ビッチ姉さん」


と煽りを入れ始めた。良くやった、もっとやれ。かっこいい台詞をはいたビッチは潮田に近づくといきなりキスをした。恐らくフレンチキスか、サーチングキス。

後で弄るのにいいネタになると思ったので、スマホで写真を撮る。赤羽と中村に見せよう。

屈強な男を引き連れて策を練るビッチはまぎれもないプロだ。恐らくクラスの大半は嫌いだと感じたらろうこの先生。

俺は結構好きだ。

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