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「クルーウェルせんせい」
ヴィルさんと別れ、ポムフィオーレの寮を後にした僕は職員宿舎へ向かいクルーウェル先生の元を訪ねていた。
「おはようございます。」
「ああ、おはよう。・・・・・んん」
明らかに寝起きと思われるクルーウェル先生が扉を開けて出てくる。
いつもと違い、ラフなTシャツにゆったりとしたズボンという姿に少し気圧される。
これが、大人の色気。
「目が痛い」
「大丈夫か・・・？」
「そう思うのであれば近寄らないでください。」
ぐっぐっと胸板を押し、遠ざける。
顔の良さを自覚しろ。
いいことか悪いことかわからないが、僕的にはクルーウェル先生の顔の造形はとても好みだ。
だからと言って好き。というわけでもないのだが。
「これ、いろいろ手伝ってもらったお礼です。」
「ん、今日から行くのか」
「はい、しばらく出かけてきます。」
「ここと、ここの店のを頼んだ」
そう言われ、イベントのパンフレットを渡される。
＿＿＿＿＿めっちゃあるじゃん。しかもご丁寧にサイズとカラーまで。＿＿＿＿＿
「仕事が残ってていけないからな。頼んだぞ。ラグーン」
「別にいいですけど・・・。」
「アップルパイ二つ。」
「・・・しょうがないなぁ！＾＾」
ニコニコと微笑み言う。
わかってるじゃないか。
好物を餌に、半ば釣られる様な形でOKした。
ちょろいとか、そんなじゃないから。
僕は断じてちょろくない。
はずだ。
「・・・後誰かいたかな。」
うん、いないな。
これはいない。
それがわかるなり、すぐに魔法を使い寮へ飛ぶ。
「っと・・・・あ、ジェイド。準備、できた？」
jd「はい、私は大丈夫です」
うんうん、といいながら顔を上げるといつもよりも少し濃いめにメイクをされた端正な顔。
アイラインは紫、目尻には紅色が載っている。
ファンデーションをうっすらとしかつけていないのに真白い肌に赤いリップが映える。
うん、服もちょうどいい。胸元が少しピタっとしてるのがちょうどいいかも。
おお、左右のスリットもいい味を出してる。
ちょっと中華風な人魚感の強い見た目にしてよかった。
「お、おぉ・・・・・・丸サン似合うね・・・・」
中華マフィアっぽいな・・・・。
モチーフに合ってていいんだけどね。
モチーフは東風ロリータ。
タイトなものはカッコよく、フリルのあるものはとにかく可愛くを意識した作品が今回はメイン。
「いいね、ジェイドがいるだけで新規のお客さんも掴めそう」
jd「お役に立てそうならば幸いです」
続く
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