とあるARMYが可愛すぎた件について【JK】『続編2』

143 ページ45

．







母「あなたが家から出て行ってから、何もかも崩れた」




母「…でも、これも全部自業自得よ。」



『お母さん…』



母「お母さんだなんて、言わないでっ！！」


！！、



母「私は、母親なんかじゃないっ！母親呼びなんてなんてやめて、反吐が出る」



叫ぶような声に、私は萎縮してしまう



…、




目の前で叫んだ後、泣き崩れるその姿に



私は萎縮することをやめる





私は、こんなことを言われるためにここに帰ってきたんじゃない





私は、こんな人でも、生まれてから一度も捨てずに生かしてくれたんだ





こんな母親でも、私の大事な血のつながった家族なんだ




私は、床に座り込んだお母さんに、ゆっくりと近づき抱き締める




母「何す…」



『私は、お母さんに、感謝してる。』




『そりゃ、ここで過ごした時間が幸せだったとは、正直いえない』



母「っ…、」



『でも、見捨てず生かしてくれただけでも、私にとってはすごく嬉しいことだし、私はお母さんの子で良かったよ』




お母さんにとって、こんな言葉、気持ち悪くて嫌でたまらないだろう…



でも、やっぱり、伝えなきゃ何も変わらない、伝わらないって、分かったんだ




母「あんた何言って…、私は、あんたを苦しめた本人よ？」



『…、でも、やっぱり私は、お母さんのおかげで、やりたいこと、全部できるようになったんだよ』



母「っ…」



将来したかったこと、夢、そして、大切な人との出会い




これも全部、育ててくれたお母さんのおかげなんだってやっと分かった




『あのね、私、韓国でお仕事が決まったの。私のしたかったお仕事、夢、叶ったんだよ』




母「…、」



『それも、ちゃんとお母さんが、あなたが生かしてくれた、産んでくれたおかげなんだよ』






母「そんなの…、」




『だから、私、お母さんにすごく感謝してる。』







『ありがとう…お母さん』






母「うっ…ごめんなさい、本当にごめんなさい、A…、」








．









キャリーケースを引きずって、だだっ広い空港に到着する





“ソウル”と書かれた文字に心がトクンと鳴る





メールを確認するも、グクさんからの到着了解だけの返事しか来なくて





少し気分が落ち込んでしまう




きっと、お仕事が大変なのだろう




…だって私の恋人はこの空港にも大きく広告として貼られている








あのBTSのグクなんだから。

144→←142

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す