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ユジョン「…いよいよだねっ」
私の部屋でウキウキしている“社会人”のユジョンちゃん
『まさか、私より先に就職しちゃうなんて…』
そんなことを呟くと、えへへ〜って笑ってる
ユジョン「だって、うちのパパがスーツ姿早く見たいとか言って面接早く始めちゃったんだもん」
『さ、さすがお父さんだね…』
ユジョン「でも、今では、私の上司でもあるから、変なこと言ったらクビにされちゃう」
そんなことを言っているが、面接の期間を早める時点でその可能性は限りなくゼロに近いと思う
『大丈夫、ユジョンちゃんが務める企画部、今右肩上がりなんでしょ?』
ユジョン「そうそう、私の企画した案が通ったの!あ、パパの力は借りてないからね!?」
さすが、ユジョンちゃんの企画力は確かに想像を遥かに超えそうだもん
ユジョン「って、話逸れてるし!早くその“封筒”開けて!」
『分かった分かった、緊張してつい話を逸らしちゃった』
私の手の中には、韓国語で書かれたA4サイズの封筒
そう、この中に私の全てが詰まっていると言っても過言ではない
私の第一希望の仕事場だ。
手に汗を握りながら、ハサミで封を開ける
何枚もの紙を取り出し、全ての韓国語を解読していく
“会社名”
“会社の住所”
“入社契約の内容”
バクバクと高鳴る心臓
ユジョン「これって…」
真ん中に書かれた文字
『…うん、っ』
“採用が決定いたしました”
.
韓国に旅立つ前日。
私はとある家を訪ねた
ピンポン
自分の家なのに、インターホン押すなんて…
ガチャとドアが開く
「は〜い、どちらさ…、」
少し白髪の目立つ私のお母さん
『ただいま…、』
私と目が合ったけど、すぐに逸らされる
何となく予想はついていたけど…
『お久しぶり…です、』
数年ぶりの再会に、つい敬語になってしまう
母「…、いきなり何、」
『もう、これで最後だと思って、』
そんな私の言葉に、お母さんはまた私をじっと見つめる
母「…入って、」
近くに寄っていくと、はっきりと見えた老けた顔
年はそこまで、のはず。
よほど、何かがあるのかも知れない
『おじゃまします、』
少し前までは拒絶していた場所に、私は自ら足を踏み入れた。
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花酒(プロフ) - 慈雨さん» コメントありがとうございます!キュンとしていただけですごく嬉しいです!また他の作品でもお会いできることを願っています!! (2022年3月8日 9時) (レス) id: 0e0a2754ec (このIDを非表示/違反報告)
慈雨 - 完結おめでとうございます!素敵なお話をありがとうございました(*^^*)キュンとしました!二人が幸せになってよかったです! (2022年3月8日 9時) (レス) id: 0183a2a79f (このIDを非表示/違反報告)
花酒(プロフ) - いちご★さん» いちごさんコメントありがとうございます!他の作品まで読んでいただき物凄く嬉しいです!面白いと言っていただけるとモチベがすごく上がります♪これからもお付き合いよろしくお願いします! (2022年2月23日 23時) (レス) id: 0e0a2754ec (このIDを非表示/違反報告)
いちご★ - 面白くて更新されるたびに見ています。花酒さんの小説ほとんどすべて読ませてもらっています。いつも面白くてキュンとするような作品本当にありがとうございます。 (2022年2月21日 12時) (レス) @page35 id: ce91c52d0a (このIDを非表示/違反報告)
花酒(プロフ) - 慈雨さん» 慈雨さんコメントありがといございます!一気に読んでくださってすごく嬉しいです泣これからも頑張りますので最後までお付き合いいただければ嬉しい限りです!! (2022年1月27日 1時) (レス) id: 0e0a2754ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花酒 | 作成日時:2022年1月20日 13時