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大きく上げた右腕に思わず私は目を見開く
その瞬間、勢いよく降りる大きな拳に目を瞑ってしまう
でも、何も音は鳴らなくて
少し薄めで見れば、ウヌさんの顔の真横で止まっている拳
JK「…何ビビってんだよ」
そう小さく呟く
ウヌ「…、」
JK「顔上げろよ、」
その言葉に、私も少しホッとする
すると、ウヌさんが顔を上げた瞬間、グクさんはおでこにデコピンを一つ落とした
ウヌ「っ〜、!」
『え、ちょ、』
JK「これでおあいこな。」
ウヌ「へ?」
JK「だって別に、お前に何かされたからって俺の人生メチャクチャじゃないし、何ならあの公園の時だってなんだかんだ一日貸してくれたし」
ウヌ「いや、でも俺、Aさんを…」
JK「いや、まぁ連れて行こうとした時はまじで焦ったけど、結果オーライだったしね?Aさん」
私を見て、少しニヤッとするグクさんに思わずあの時の記憶が蘇って焦る
ウヌ「…はぁ、やっぱり俺はお前には勝てないよ、どこまでも」
JK「…そう?」
ウヌ「さっき渡したやつ、実はそれ、元々お前のだったんだ、」
見てみ、って指をさすウヌさん
グクさんの手の中で開く
『紙…?』
JK「何これ、?」
ウヌ「それ、本当に覚えてない?俺たちの修学旅行の時の」
紙の文字を見れば、
『え、どうして…、私の住所…、しかも実家、』
JK「…え?」
ウヌ「無くしたって言ってたけど、実は俺がずっと持っててお前からその女の子を奪うために、」
JK「ちょ、待て、え、ほんとじゃん、え、何でAさんの名前が、?」
私も訳がわからなくて、理解が全く追いつかない
ウヌ「実は、俺たち過去にあってたんだ…、中学の修学旅行の時、日本に来たんだよ俺とグクも」
『それは、グクさんからもお聞きしましたが…』
ウヌ「それで、可愛女の子を見つけてグクがその女の子に話しかけたんだ。その時、グクが女の子からもらったメモがそれ」
JK「いや、流石に、そんなはず…」
『そ、そうですよ、私も記憶がありませんし…』
ウヌ「記憶がないじゃなくて、思い出したくないだけじゃないんですか…?」
JK「…何言って…、」
ウヌ「僕は見てました、足にあざがたくさんあったこと。それも治りかけから出来立てのアザもたくさん」
『っ…』
小学校の頃の記憶など、私にとっては何度も忘れたかった記憶
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花酒(プロフ) - 慈雨さん» コメントありがとうございます!キュンとしていただけですごく嬉しいです!また他の作品でもお会いできることを願っています!! (2022年3月8日 9時) (レス) id: 0e0a2754ec (このIDを非表示/違反報告)
慈雨 - 完結おめでとうございます!素敵なお話をありがとうございました(*^^*)キュンとしました!二人が幸せになってよかったです! (2022年3月8日 9時) (レス) id: 0183a2a79f (このIDを非表示/違反報告)
花酒(プロフ) - いちご★さん» いちごさんコメントありがとうございます!他の作品まで読んでいただき物凄く嬉しいです!面白いと言っていただけるとモチベがすごく上がります♪これからもお付き合いよろしくお願いします! (2022年2月23日 23時) (レス) id: 0e0a2754ec (このIDを非表示/違反報告)
いちご★ - 面白くて更新されるたびに見ています。花酒さんの小説ほとんどすべて読ませてもらっています。いつも面白くてキュンとするような作品本当にありがとうございます。 (2022年2月21日 12時) (レス) @page35 id: ce91c52d0a (このIDを非表示/違反報告)
花酒(プロフ) - 慈雨さん» 慈雨さんコメントありがといございます!一気に読んでくださってすごく嬉しいです泣これからも頑張りますので最後までお付き合いいただければ嬉しい限りです!! (2022年1月27日 1時) (レス) id: 0e0a2754ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花酒 | 作成日時:2022年1月20日 13時