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私も手品できるようになって哀ちゃんに披露しようかな。 ページ29

「・・・・殺したとまでは思ってない。ただ、何で父さんを見殺しにしたのかを知りたい」


私の言葉に、眉を顰める黒羽くん。


やっぱりね。

この目、あの男と同じだ。


『どこで知ったのかは知らないけど・・・・そうやって疑われるのは心外ね。私は君のお父さんとは少し交流しかないけど?』

「けどあんたは父さんが死んだあの日、傍にいた。初めて鈴木邸で会った時に気付いたよ。「あの時の奴だ」って」

『あの時は仕事で、君のお父さん・・・・黒羽盗一を殺した組織に潜入していたんだよ。その時たまたま黒羽盗一と会ってちょっと話したってだけ』


そもそも、本当にあの男は死んでるのだろうか。

まぁ別に興味ないし私には関係のないことだからいいけど。


「でも近くにはいたんだろ!?なら何で助けなかった!!」

『・・・・はぁ?君、勘違いしてない?』


私は黒羽くんに歩み寄り、その喉元に素早くナイフをちらつかせる。


「っ・・・!!」

『私のこと聖人か何かだと思ってる?だったらちゃんとメモして帰りなさい。「妻夫木Aは悪人だ」ってね』

「・・・・・・」


確かに組織のことは恨んでるし、無闇に人を殺したいわけじゃない。

でも興味ないことはとことん興味ないし、私の計画の邪魔になるようだったら誰であろうと殺す。
絶対に。

その考えは今も昔も変わらない。


私は聖人なんかじゃないんだ。


『君のお父さんがどうなろうと興味がなかった。自分の仕事を全うできればそれでよかった。そういえば納得してくれる?』

「興味ないって・・・・!」

『対して仲良くもない、どうでもいい人間に興味を抱かないことがそんなに悪いこと?』

「あんた・・・・っ!!」

『・・・そうやって私に近付いてる暇があるなら、自分の父親を殺した組織を潰すようそっちに集中したら?それまで別のことに目を向けちゃダメだよ』


なんて、これは自分にも言い聞かせてる。


私も黒の組織を潰そうとしてるけどいろんなことに目を向けすぎてる。

だから変な情が湧いたりするんだ。


『黒羽盗一に興味がないのは確かだけど・・・・大切な人を失う痛さは分かってるから・・・・・だからそこは謝る。ごめんなさい・・・・』

「・・・・!」

『分かったら私のことは後回しにして、怪盗を続けること。いいね?』

「・・・・・・あんたって・・・・」


俯いた彼の頭を軽く撫で、その場を去る。






案外良い人なのかもな、なんて言葉は聞こえないフリをした。

新キャラ登場かよ!しかもオリジナル!?!?何考えてんだ!!→←今更だけど怪盗キッドって意外に良い奴・・・・・なのかも?



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豪秋(プロフ) - 凄い面白いです。更新頑張ってください。 (2020年5月5日 17時) (レス) id: abe3eae12b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みかづち | 作成日時:2019年4月29日 19時

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