こんなことになるんだったら組織なんか入らなきゃよかった。３【安室透】

というかお前たち(沖矢と妻夫木)近くないか？？？？離れろ今すぐに。 ページ26

安室side



「･･･････」


横にいる沖矢昴をじっと見つめる。


････あの時、ヒロの右手は血まみれだったのに、親指の先と手の甲には血がついてなかった。

それはつまり、アイツが自分で自分を撃ったということ･･･。

そしてそれを促したのは赤井秀一････


だと思っていたが。

よく考えてみれば、あの場には赤井だけでなくAもいた。

しかもヒロに抱き着いてずっと泣いていた。


最初からあの場にいたのなら、赤井がヒロに拳銃を渡す時だって傍にいたはずだ。



＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿なら何故、止めなかった？


確かに、AはＮＯＣでもなんでもない、正真正銘シロな組織のメンバーだ。

その彼女がヒロを殺すなと頼んだら不審に思われるし、ジン達が知れば間違いなく彼女を
殺すだろう。


それでも････あんなに仲良くしてて、三日も泣き続けるほどヒロの死が悲しいのなら。



「止めればよかったじゃないか････」


分かってる。分かってるんだ。

彼女の立場でそんなことできるはずないって。

それにヒロの死を誰よりも悲しんでいたのはAだ。


･････こんなこと思ってもしかたないのに。



「ねぇ、何なの？」

「････えっ？」

「さっきからあの男を睨んでるけど何かあるの？」

「あ、いえ･･･」

「ミスティのこともじっと見てるし･･･念のため言っておくけど、あの二人と同様、彼女にも手は出さないでね」

「･･･彼女も、ですか？裏切り者ですよ？何故････」

「ふん、裏切り者だなんて思ってないくせによく言うわ･･･」


ベルモットの言葉にドキッとするが、いつもの笑みで誤魔化す。

彼女はため息を吐き、Aを見ながら笑った。


「あの子が傷付いたら私の天使が悲しむからよ。それに＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿私もあの子のことは気に入ってるの。だから、いいわね？」

「ええ、そういうことでしたら」

「まぁ最も？貴方はあの子を傷付けるつもりなんて微塵もないんでしょうけど･･･」


ベルモットは不敵な笑みを零した。

･････なんだかんだで見破られている気がするが、僕がＮＯＣだということに
気付かれていないならそれでいい。

しかし、ベルモットが彼女を気に入っているのは知っていたがまさか公言されるとは。


そっちのほうが助かるが、ジン達にバレたら咎められるだろうに。




一体何を考えているんだ････？

早く仲直りしてくれないと私の胃がマッハで死ぬ。→←また殺人事件に巻き込まれたんだけどこの子死神か何か？

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