元カノが何故か同じ職場(?)についた件について ページ2
「・・・・あの・・・」
「ん?どうした?」
「いえ、どうした?ではなく・・・」
毛利さんの傍に立っている人物を見て、僕は密かにため息をついた。
彼女も、僕がいるとは思っていなかったのか、ひどく目を開いている。
「ああ、そうそう。お前にも言っとかなきゃな!昨日から妻夫木さんが助手になることになった。お互いもう知ってるだろ?仲良くな」
「は、はぁ・・・」
『あ、安室さん・・・・よろしくお願い、します・・・・・』
「こ、こちらこそよろしくお願いします」
お互い全く予想外のことが起きてしまったせいか、つい戸惑ってしまう。
何故、彼女が毛利さんの助手になっているのだろうか。
反応的に、僕がいるから・・・・という理由ではなさそうだが・・・。
「あとは若い二人で」なんて笑って出て行った毛利さんの背中を見送ってから
彼女にソファに座るよう促す。
「・・・・聞きたいことはただ一つだ」
『・・・うん』
「なぜ毛利さんの助手になった?」
『あー、それは、そのー・・・・・組織って、毛利探偵のこと良く思ってないんでしょ?ベルモットから聞いたけど』
「まぁ・・・それで?まさか毛利さんを守ろうと?」
『それだけじゃないって!しh・・・友達を見つけるためでもある』
「友達?」
そういえばそもそも、彼女がこの町に来たのはそれが理由だと
コナン君が言っていた気がする。
それにしても友達とは誰なんだ?
赤井ではないようだし・・・・というかそれは僕が許さない。
「それならこっちでも調べられるが?」
『ううん・・・・気持ちは嬉しいけど、それはダメ』
「・・・何故?」
『私は自分の手で解決したい。友達のことも、組織のことも』
はっきりと、意志を持った瞳で真っ直ぐ僕を見る。
・・・・・参ったな。頑固なのはいつまでも変わらないらしい。
「分かった。でも頼むから、無茶だけは絶対にするな」
『みんなそれ言うけどさー・・・私いくつだと思ってんのよ?もう29だよ???子供じゃないっての!』
「そこらへんの子供より危なっかしいから言ってるんだ」
『う・・・・』
言い返せないのか、拗ねたように唇を尖らせる。
・・・懐かしいな、この感じ。
いつも僕が言い負かして、Aは拗ねてヒロの元に行ってたか。
「・・・・・ふふ」
『な、なに笑ってんの・・・』
「いや?」
これからこうして君と話せると思うと、楽しくて仕方がないんだ。
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豪秋(プロフ) - 凄い面白いです。更新頑張ってください。 (2020年5月5日 17時) (レス) id: abe3eae12b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みかづち | 作成日時:2019年4月29日 19時