ロマンスな出会い【梅原裕一郎】 (ページ18)

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度を越すとエグいページ18

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夜の生放送は出演者全員が男性声優だった。楽屋では梅原さんが絶好調の下ネタをかまして周りを爆笑の渦に巻き込んでいた。

隅っこの方でスケジュールの確認や調整をしてる私のことなんて目もくれず。まあ楽しいならそれでいいけど、生放送中は勘弁してというのを言わないと。

この人のマネージャーをやって来て気付いたことは、下ネタと人を弄るということに対してはものすごく饒舌になるということだ。

『梅原さん、くれぐれも気をつけてください…下ネタ』
「え？ああ、うん」

その10分後には何か言ってる。今日は生放送だから真面目に…！作品背負ってるからね…！という視線をずっと送っていた甲斐があった。

『お疲れ様です』
「お疲れ。偉かった？」
『え？』
「下ネタ。言わなかった」
『…ああ！偉かったですね！』
「それだけ？」
『え、はい…』

これ以上何を言えばいいのか分からなくてキョトンとしてたら梅原さんはお気に召さなかったご様子。

帰りの車内では明日のスケジュール確認をしてたけど、返事はずっと「んー」とか、「うん」ばかりだった。

『な、なんかもっと言った方が良かったですか…』
「あ？」
『えっと…明日の仕事も下ネタ無しで頑張りましょうね』
「なんかそう言われるとやだな」
『すみません…えっと、私は下ネタ言わない梅原さんも、下ネタ言う梅原さんも良いと思います』

私は一体何を言ってるんだ。

「じゃあなんで言っちゃダメなの」
『事務所が…』
「はぁ…仕方ないか」

先輩から「梅ちゃんの下ネタは度を越すとエグいから気をつけて」と伝達があったのを思い出した。

「明日ってラジオだっけ」
『はい。ひょろっと男子です』
「よっしゃ来たわ」
『ちょっと』
「大丈夫大丈夫」
『何が大丈夫なんですか！』

それ以上は何も言わなかった。
もちろんひょろっと男子の収録でも下ネタをぶちかます…と思いきや、西山さんと江口さんの同棲話で盛り上がっていたので、それはそれで良かった。