ＭＲ＠eight.com.jp。（橙） (ページ8)

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貴『私も好きだな、その匂い』

丸山『えっほんま？』

貴『すぐ気づいたもん』

丸山くんに私がオレンジの匂いが好きだって伝えたら

ちょっぴり頬が赤くなってて、

照れてる？のかな？

丸山『俺も好きでよかったわ』

って満足そうににこにこしながら言われて

わ、言ってよかった！って素直に思えた

渋谷は『訳分からん』って自分の席に戻りに行っちゃって

でも結局すぐに朝礼が始まるチャイムがなってその話は終わった

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放課後になっていざ帰ろうと思って廊下に立ったら

目の前で丸山くんが他の女の子と立ち話してて

いると思わなかったからびっくりして反射的にもう一回教室の中に入ったら

嫌でも聞こえてくる会話

『今日は一緒に帰ろうよ隆平、』

丸山『うんうんええよ帰ろっか』

そんな会話が聞こえて、

〝今日は〟ってところに引っかかりを覚えた

今日はって、いつもは一緒に帰ってないんだ

でも今日は一緒に帰るんだ

まあ丸山くんの自由だからそんな事もあるか、と思ってようやく教室の外に出たら

丸山くんがまんまるの目をして私を見てる

丸山『えっ、帰る？』

貴『？うん帰るよ』

丸山『あーえっと、そっか』

貴『う、うん？また明日ね』

丸山『あっ、ほなね』

丸山くんがなにか言いたそうにしながら私に手を振ってて

何か言うことがあるならこの後にするメールで言えばいいのにって思ったけど

あんな事されたら気になっちゃうよね、なんだろ

ちょっとモヤモヤしながら下駄箱で靴を履き替えてたら突然聞こえた声

『あの、』

貴『え？』

声がした方向を向いてみたら、小さめの男の子が一人

私の方を向いて話しかけてくれてる

安田『あーっえと、こんにちは』

貴『こ、こんにちは』

安田『安田って言うんですけど、丸の友達の』

貴『あ、丸山くんの？』

安田『そうそう、話してみたくて』

安田くんいわく、丸山くんがよく私の話題を出してて

ずっとずっと気になってたから

勇気を振り絞って話しかけてみた…らしい

帰る方向多分一緒だから一緒に途中まで帰ろうって言われて

断る理由もなく帰ってるけど、

………色々気になる点があり過ぎる

貴『丸山くんから色々聞いてるって…』

安田『ああ、色々！』

貴『い、色々…』

そこら辺は詳しく言ってくれないみたい…？

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