なみだぼくろとオオカミ。（黄） (ページ49)

今日:12 hit、昨日:3 hit、合計:376,056 hit

４９ページ49

・

・

貴『でも、私もう大丈夫だし。

帰ってもいいんだよ』

錦戸『なにさりげなく帰れオーラ出してんねん』

貴『そりゃ思うわ！！うつるかもしれないじゃん！！』

錦戸『あー。それは嫌やな。』

貴『じゃあ早く…』

・

錦戸『その前に。』

・

・

ずっと他を見てたなみだぼくろ野郎の目は

いつのまにか私を見てる。

あれ。コイツの目ってこげ茶だったっけ？

どっちにしろまつげ長いな。

・

・

錦戸『すばるくんとの関係を教えてもらわんと気が済まへん』

貴『先輩、後輩。以上。』

錦戸『じゃあ、手をつないでたんはなんで？』

・

…やっぱり見てたんだ。

まあ、気づくよね。

・

貴『あれは、あんたの隣を通る勇気がなかったからっ…』

錦戸『俺が女といたから？』

・

貴『…え』

・

・

錦戸『やっぱ嫌なん？幼馴染が女遊び野郎って。』

・

・

な、なにを言い出すんだこいつは。

でも、コイツの目は悲しそうに、

さっきまで私がうつってた瞳には悲しみが混じってる。

・

・

貴『…別に、嫌じゃない。』

錦戸『…なーんや』

貴『でも、嫌だ。』

錦戸『…どっちやねん』

・

・

貴『わかんない。私にも。』

・

・

自分の思ってることがわかんない

・

・