なみだぼくろとオオカミ。（黄） (ページ38)

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…え？

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貴『…え、渋谷先輩？』

大倉『おん。だってすばるくん帰宅部やもん。』

貴『い、いやいや。そうじゃなくてさ。』

大倉『？じゃあ何ー？』

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貴『渋谷先輩って、高３なの？』

大倉『なにをいまさら。』

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…私はいま高１。

…渋谷先輩、高２ぐらいだと思ってた。

身長的に。

サイズ感ね、サイズ感。

顔もか。

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貴『…んで、保健室で先輩の送別会をしよう…ってわけ？』

大倉『さっすがー！！』

貴『…』

こわい。

はさみの使い方が怖い。

さすがヘタレ…

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貴『貸して、私がやる。』

大倉『へ？

…い、いやでも！女の子に危ないことをさせるほど俺はっ…』

貴『黙れＯＬ。私に貸せっての。』

大倉『oh…男前…』

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『すばるくん。ありがとう』と書かれている画用紙に合わせて、

はさみで文字をくりぬく。

…ひらがなって切りにくいんだよね。

…今思えば全部ひらがなだし。これ。

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大倉『そういえばAちゃんはなに聞こうとしてたーん？』

貴『…あたし？』

大倉『さっき言ってたやん。聞きたいことあるって。』

貴『あー。大したことないんだけどさ。』

大倉『おんおん』

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すばるの『る』の部分を切り出す。

むむ。難しい。

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貴『錦戸って人がいるんだけど、その人が休んでる理由知ってる？』

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