なみだぼくろとオオカミ。（黄） (ページ21)

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貴『…っ！』

なんか鈍い音がして、

頭はゴンゴン言ってて、

倒れそうになったのであわてて机に手をつく。

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貴『…』

何が当たったのかわかんなくて振り返ったら

どうやら佐藤さんが運んでた机に椅子が裏になって置いてあって、

それが落ちて来たらしい。

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佐藤『すっ、すすいません山田さん！！汗

大丈夫ですか！？汗』

貴『あぁ、大丈夫大丈夫！笑

私、石頭なんで！笑』

佐藤『…でもっ、』

貴『ほら、チャイムなっちゃうから早く戻しちゃおう？』

佐藤『そ、うですね…』

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なーにが石頭だ。

ぜんっぜんそんなことないのに。

むっちゃくちゃ痛いのに。

…ま、いっか。こんぐらい。

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机も無事、朝礼のチャイムが鳴る前に片づけられた。

…相変わらずそこからの視線。

…無視か？

無視すればいいのか？

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錦戸『…おい。』

貴『…』

錦戸『…おーい』

貴『…』

錦戸『…無視か』

貴『…。何。』

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錦戸『…なんやねんその態度。』

貴『…別に、いつも通りですが。』

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そう、いつも通り、

いつも通りの朝礼が始まる。

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