なみだぼくろとオオカミ。（黄）Part２ (ページ20)

今日:8 hit、昨日:2 hit、合計:191,180 hit

６９ページ20

・

・

錦戸『謝ったらええやん』

貴『…もう無理だよ』

・

近くの公園で、

オオカミに落ち着かされてやっと現状を知ったガキの私。

もう、無理。

絶対、許されない。

何も知らずに好きな人を叩いた。

もし、あの女の人は関係なくて、

章ちゃんが許してくれたとしても。

私は、

一生背負って生きていきそうで。

・

・

貴『…』

錦戸『…なぁ』

貴『…なに』

・

私の前に立って、顔を覗き込んでくる。

・

・

錦戸『一人で苦しまんといて。』

貴『…だって、最低だよ私。』

錦戸『…じゃあ。』

・

錦戸『その苦しみ、俺にも頂戴。』

・

・

オオカミの顔を見る。

…

なに言ってるのかさっぱり。

だって、あんたは関係ないでしょ？

なんで、助けてくれるの。

・

・

結局。

・

私の勘違い。

あの女の人は、章ちゃんのお姉さん。

私の誕生日が近づいてて、プレゼント選びに付き合ってもらってたらしい。

最近会えなかったのは、プレゼントのためにバイトしてたから。

・

叩いたこと、

優しい章ちゃんは、許してくれた。

…でも、

私の気持ちは苦しいままで。

自分が許せなくて、

章ちゃんと別れて。

・

・

そんな中。

苦しみを頂戴？と言ってきたオオカミは、

なぜか、急に、

女遊びを始めた。

・

・