アイを探しに２ (ページ7)

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その歌で殺して。Shota.W ページ7

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貴方の歌で溺れたい。

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リボンのついたワンピース。厚底のヒール。月に一回の美容院でメンテナンスをしている髪。
綺麗に装飾したネイル。

その他諸々。

私が可愛くいる理由は、彼の為。
彼が私の全てなんだ。
全て。生きてる理由。

｢A～おつ～。｣

喫煙所で私と似たような女の子たちがタバコを片手に私に手を振る。
所謂、量産型と呼ばれるジャンルの女の子たち。
私もその仲間。

｢今日出順は？｣
｢トリ。｣
｢最近売れてきたよねー。なんか複雑ー。｣

ここに居る女の子たちは皆顔見知りだ。
友達じゃない、顔見知り。
一緒にご飯を食べたりするし、プリクラだって撮る。
もちろん、連絡先も知っている。

でも顔見知り。

｢A、そろそろ行こうよ｣
｢おっけー。｣

タバコを灰皿に落として腰を上げた。

他のバンドが演奏している。
私はいつも仲良くしているグループと地べたに座って、今日の物販のチェキを見ていた。

｢今日の蓮めちゃくちゃ盛れてるぅ｣
｢マジで？｣
｢いや、ゆーて翔太の方が安定だよー｣
｢辰哉が一番かっこいいもん。｣

いつもと変わらない会話。
上っ面の会話をしてゲラゲラ笑って。

楽しい。楽しくない。繰り返し。

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