アイを探しに２ (ページ21)

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｢ピアス？｣
｢そー。Aは開けねぇの？｣

Aは自分の綺麗な耳を触りながら、だって…怖いもん。なんて可愛い顔で。

俺は吸ってたタバコを咥えてAの耳を触る。何もない綺麗な耳。

…開けてぇな。
瞬間、感じた感情。

｢俺が開けてやろうか？｣
｢照が？｣
｢ロブだったらオシャレなピアスとかつけれんじゃん？｣

｢ロブ？｣
｢耳朶。｣

少し上を向いて何か考えた表情をして、でも怖いしなぁ…あ、でも照以外の人に開けてもらうのはなぁ、なんて一人でボソボソ。

煙を吐いて、そんなAを笑う。

｢それか、俺と同じようなピアスにしてみるか？｣
｢照と？｣
｢そ。ボディピアス。｣
｢照とお揃いなら…いいかも。｣

｢あはは、可愛いな。お前。｣

火を消してAを抱き寄せる。キスを落として。するりと耳に手をかける。

深くなるキスに溢れるAの声。ゾクリとした。心臓の音が異様に亢進した。ココに俺が穴を開けれるのか？綺麗なAの耳に。

先に寝てしまったAの横で俺は通販サイトでニードルを、購入した。
早く、早く。と焦る気持ちを抑えて。

この時の俺はまだ何も知らない。
引き金になることも。もっと、もっと、Aの事を好きになって、いくことも。

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