アイを探しに２ (ページ3)

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「おい、起きろ。」

「..はぁ？ふざけんな、私休みなの」

薄く目を開ければまだ薄暗い部屋。
まだ働かない頭で確か照も休みだったよなと考える。

「いいから。起きろよ」

腕を引っ張られ強制的に起こされる。
朝は機嫌が悪い事は照は知ってるはずなのに。
私は落ち着かせるためにとりあえずタバコに火をつけた。

「なに朝っぱらから、つーか今何時だよ」

煙を吐き出してもう支度を済ませてる照に言葉を投げる。
マジで、意味わかんねぇ…ほんとに。照の顔を見ても何か考えてるよーな顔に見えねぇし。

「これ」
「…は？」

ベッドに座る私に投げてきたモノ。
それは昨日買った、カラフルな文字が並ぶ雑誌。

「行きてぇんだろ。」
「...は？」

「連れてってやるよ」

私は空いた口が塞がらなくて
そのまま照に急かされて聞きたいことなんて山ほどあるのに
どれから聞いていいか分からず

気が付いたらまだ日が昇る前の海に連れてこられてた。

「やば」

遠くの方で赤い朝日がキラキラとしていて。思わず声が漏れた。
あの雑誌に書いてあった海とは全然違う。

「俺らにはこれぐらいが十分なんだよ」
「…ん」

後ろから抱き締められて照の顔を見ればそのままキスをされた。
一日の始まりを告げる朝日。
私は照の隣に居れれば何もいらない。

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