初恋が最後の恋。Hikaru.I ページ11
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夏の終わり、君の隣で。
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「ねぇー照ー!行こうよー!!!」
「嫌だよ。」
「ねぇ?なんで?行こうって」
「無理」
暑い外とは違い涼しいクーラーの効いた部屋の中で私は高校からの友達である照の部屋のソファで項垂れていた。
「花火見たくない?」
「別に」
「浴衣着たくない?」
「全然」
「はぁー…」
携帯から目線を外さずに短い返事しかしない照。
チラリと見たけど私の方なんて見る気配無い。
高校生になって、地元から離れた高校に進学した私は友達が出来るか凄く不安だった。
見慣れない顔触れ、既に作られてるグループ。
教室で一人、ひたすら人間観察をするのが私の趣味になっていた。
別に、友達なんて作らなくたって…って今考えれば強がりだったな。
「なぁ」
だから声を掛けられるだなんて思いもしなかったしクラスメイトの一人としか認識が無かったから凄く驚いたのを覚えている。
「おい」
「え?」
「お前だよお前」
後ろから声を掛けられて恐る恐る振り向いたら岩本くん。
見た目が怖いなってでも、いつもクラスの中心に居るような人で、皆から慕われてて、
ほんの少しだけ…カッコイイなだなんて、
「お前さ、」
「うん?」
「一人でいんの好きなの?」
「は?」
「お前、苗字さ俺と似てるよな。岩木と岩本。」
そう言って笑った照に恋をした。
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作者名:とぅーか | 作成日時:2020年7月4日 10時