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ちゃんとAのことを理解していたつもりだった。
だから何も気が付けなくて。
目に沢山の涙を浮かべながら俺に別れの言葉を告げるAが知らない人に見えた。
「な、んで？」
情けないほど震えた言葉。
「…っ、ごめんなさい。」
遂にポロポロと零れ落ちた涙。
嘘は言っていないみたいだ。Aの嘘をつく時の癖が出てこない。
……お願いだから嘘だと言ってくれ。
玄関のドアが閉まる音が遠くで聞こえる。
俺はソファに深く座ったまま目を瞑った。
記憶の片隅に残る思い出たち。
告白したとき、
初めてキスをしたとき、
初めて身体を重ねたとき、
喧嘩をしたとき、
色々な思い出。
ぽつり、ぽつりと頭の中で思い出が消えていく。Aだけが。
もうこの先、A以上の人に出会う事はないんだろう。
頭の中で何度Aの名前を呼んでも
帰ってくる事は無いのだろうか。
「…照」
Aの声がした。ゆっくり目を開ければ暗闇の中。
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いゆ。(プロフ) - いつも読ませていただいてます！Twitterもなくなってて作品なども消してしまうということでしょうか？とぅーかさんの作品すごく大好きなので残してほしいです(T . T) (2020年6月6日 23時) (
レス) id: 445ed91cab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とぅーか
| 作成日時：2020年5月20日 21時
