. ページ14
.
ふっかに近づくとフワッと、手を取られて。
訳が分からなくて私はふっかの行動を呆然と見る。
ふっかはテーブルに置いてあった自分の財布を手に取って
そのまま私を引っ張って溜まり場であるボロいアパートを出た。
「…ふっか？」
「お前どこ行くんだーとか思ってるっしょ」
「当たり前じゃん」
スタスタと歩くふっかに着いていく。
辺りはもう暗い。夜だ。
しばらく歩いたら大きなマンションの前でふっかの足が止まって、
突然止まるからそのまま背中にぶつかってしまった。
「俺ん家」
「え？」
それしか言わなくてオートロックのついたマンション。エントランスに入れば眩しい位の照明。
頭の中が混乱して何から質問していいか分からない。
そもそも私はこの人の何を知っている？
エレベーターに乗って部屋のドアを開けて。
綺麗すぎるその部屋は生活感なんてまるでなくて空気が冷たかった。
「あはは、俺の秘密知られちゃった」
「ひみつ？」
「A、全然俺に落ちてくれねぇんだもん」
「だからさ、」
ふっかはポケットから小さな袋を取り出して手のひらに何かを出した。
私はそれを見るだけ。
一つ摘んで口の中に入れた。
ふっかは私にべぇ、と舌を出した。舌の上には原色色の錠剤。
「俺に堕ちてよ」
そう言って私の腕を引いてソレを私の口に入れた。
END
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 241人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
いゆ。(プロフ) - いつも読ませていただいてます！Twitterもなくなってて作品なども消してしまうということでしょうか？とぅーかさんの作品すごく大好きなので残してほしいです(T . T) (2020年6月6日 23時) (
レス) id: 445ed91cab (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：とぅーか
| 作成日時：2020年5月20日 21時
