アイを探しに (ページ1)

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君の過失、愛の喪失。ページ1

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あの後の二人。

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今まで抱かれた中で一番優しくて一番照の愛を感じた。

狭いシングルベッドに二人。
裸のまま抱き合って照の腕枕の中で横になる。
真っ暗の中で段々と目が慣れてきて薄らと部屋の中が見えてくる。

「ねぇ…」
「んだよ。」

「何も…聞かないの…？」

照は何も聞いてこなかった。
ただ泣きじゃくる私を抱き締めてくれた。それだけだった。

「言いたくねぇなら言うな。言いてぇなら言え。それだけだ。」

照らしいな。
でも、ちゃんと私の事を思ってくれてるんだなとも感じた。

「ずっと仲良かったホストが…」

言葉が詰まる私。
翔太の最後のことばを思い出してまた泣きそうになる。

「別に言いたくなければ無理に言わなくていい」
「…クスリで、捕まっちゃった…」

言葉にしたらずっと現実味が無かった出来事が
一気に現実を突きつけられた気がした。

「そう、か」
「うん…苦しんでるの、気付いてあげられなかった…」
「ん」
「最近まで、付き合ってた子は私とね、同じ店で働いてて…」

止まったと思ってた涙が我慢出来ずに溢れ出た。

「…飛び降り、しちゃっ…た」

照は私の言葉に私を胸に寄せてぎゅっと、強く強く抱き締める。

「喋んな」
「ん、…ごめん…」

もう涙なんか出ないと思ってたのに。
裸のまま抱き合ってるから照の心臓の音が聞こえる。

…生きてる。

「照は居なくならない？」

涙でぐしゃぐしゃの顔を上げる。
照は真っ直ぐ私を見ている。
ちょっと笑って、泣きすぎじゃねぇかって。

もう、私の前から誰も居なくならないで。
怖いの。私のせいで誰かが苦しんで、私はそれに気付けなくて。

照は居なくならないで。

「お前の前から居なくなる時は…」

「一緒に死ぬ時だ」

END