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俺の存在を知ったものの、メンバーは俺に近寄ってくる雰囲気はなかった
これでいいんだ
再び顔を見ることはなく俺は車に乗り込み、みんながいない間に荷物を取りに帰る
ドアを開ければ、いつも誰かしらお迎えにきたり、抱きついたり騒がしかった
でも、今は誰もいなくて暗い
靴を脱いで自分の部屋に入る
いつもなら俺が部屋にやっと入れてもノックでうるさかった
でも、今は何も聞こえない
唯一聞こえるのは壁掛け時計の秒針の音だけ
大きなカバンに服や靴下、下着も全部入れて
雑貨も雑にスーツケースに入れていく
時計を見れば、19時を回っていた
この時間になると、ジンがキッチンに向かってご飯の準備をしてたっけな
たまに香ってくる炊き立てのご飯の匂いも最高だった
荷物を持って部屋に出る
みんなが揃えてくれた家具はそのままに。
リビングに行ってなんとなく眺める
楽しかった思い出が鮮明に思い出される
テレビの取り合い、お菓子の取り合い、それなのに、昼寝は一緒に寝てたし
とにかく楽しかった
俺は、ポケットからメモ帳を取り出し、文字を並べる
できるだけ綺麗にちぎって机の上に置いた
『じゃあな。ありがとな』
誰もいないのに、そう呟き俺は家を出た
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『ただいま〜』
母「あらっ!?お父さん〜Aが帰ってきたわよっ!」
母「何も連絡なく帰ってくるなんて!何かあったの?」
そう言いながら俺を抱きしめてくれるお母さん
長い廊下の先からは親父がきた
『親父…』
厳しく育てられた俺にとっては、この家から飛び出してきたようなものだ
もちろん顔も合わせずらいのが本音だ
父「とんだバカ息子。仕事もろくに出来んのか」
そう言ってまた背をむけ、リビングに戻って行ってしまった
母「相変らずうちのお父さんはキツいわね。話は後で聞くからとりあえず中に入りなさい」
荷物はお手伝いさんが俺の部屋に持っていってくれた
久しぶりの家。
何も変わってない造花と絵画
リビングに着き、大きなソファに座る
お母さんも俺の横に座って手を握る
『少しの間だけ、ここにいてもいい?』
母「もちろんよ、なんだったらずっとここにいてもいいのに。お父さんったらあなたにうるさいんだもの。」
『大丈夫だよ、親父も俺のこと心配してくれてるだけだ』
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花酒(プロフ) - こはねさん» 楽しみにしてくださっていた様でしたら本当に申し訳ないです…。この作品を読んでくださって本当に本当にありがとうございます。 (2022年8月19日 23時) (レス) id: 0e0a2754ec (このIDを非表示/違反報告)
こはね - 全然大丈夫ですよ!逆に削除されてたから「なら仕方ないか〜」って吹っ切れたので!謝らないで下さいm(_ _)m (2022年8月19日 0時) (レス) @page2 id: f36870967d (このIDを非表示/違反報告)
花酒(プロフ) - こはねさん» こはね様、コメントありがとうございます。諸事情により、こちらのxxxver.を削除させていただいております。ご迷惑をお掛けしております。申し訳ございません。 (2022年8月18日 23時) (レス) id: 0e0a2754ec (このIDを非表示/違反報告)
こはね - 削除してたんですね、ちゃんと読んでませんでした!すいません! (2022年8月18日 22時) (レス) id: f36870967d (このIDを非表示/違反報告)
こはね - すいません、間違えて「?」をつけてしまい生意気な感じになってしまいました。 (2022年8月18日 21時) (レス) id: f36870967d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花酒 | 作成日時:2021年5月30日 23時