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「消えちゃうから、きれいなのかなあ」
艶りと、黒い瞳に落ちた
眩しい無数の光。
それがきれいで、たいせつで、
だいすきだった。
「っ、」
「わっ、」
気づいたら、また。
君を、自分の胸に、閉じ込めていた。
きっとバレているだろう。
最初より、
2回目より、
ずっと、強く、きつく、抱きしめてしまったこと。
「ごめ、なんか、Aちゃんが、
消えてしまうような気がしてん、」
なんてメルヘンな発言なんだろう、と後悔しても
吐き出した言葉は、引っ込めることなんてできない。
「あはは、変なの。消えませんよ。むしろ、」
なのに、君は楽しそうに笑って、ぐいとこちらを見上げて、目線を真っ直ぐにこちらに合わせて。
「ずっとずっと、ここでこのままが、いいです。」
そんなことを、言うのだから。
やっぱり、何枚も上手の彼女が、思ったよりも、ずっと小さな手のひらで掴んだ自分の服の裾。
その手に、自分の一回り大きい手のひらを、重ねて握り返した。
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きゃめ(プロフ) - HanNAさん» わー!ありがとうございます!長々引っ張ったけど花火のシーズンに終われてよかったかなって思ったりします笑 りんご飴いいですよね!食べるたび妄想に使ってもらえたら嬉しいです^_^ (2021年8月17日 12時) (レス) id: e2386f9ce6 (このIDを非表示/違反報告)
HanNA(プロフ) - きゃめちゃんおつかれさまでした…!リンゴ飴食べたくなっちゃいました☆ (2021年8月16日 18時) (レス) id: 9d1b7de85f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きゃめ | 作成日時:2020年10月14日 17時