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帰り道。
ひどく靴擦れしてるくせに歩けると意地を張るAを、半ば抱えるように自分の背中に乗せた。
小さい頃、よく背の低いAをおんぶして帰った。
誰よりも一番空に高い位置にある嬉しそうな彼女の顔を下から眺めていたのを思い出す。
ここは、昔から彼女専用の場所。
(ハマのここ、Aの特等席やから!だれも乗せちゃダメやからな!)
言われなくても、あの頃から。
だれにもあげるつもりもなかったけど。
「ねえ、ハマさあ」
「ん?」
「秋が来たら、夏はどこにいっちゃうのかな?」
小さな掌が、背の上で小さく俺の浴衣を握りしめるのが伝わる。
「来年で待ってるんちゃう?」
「その間は、夏はひとりぼっちなんかなあ」
背中越しに聞こえる声は、寂しそうにそう言った。
「先に待ってる春と一緒におるんやないの?」
「じゃあ、春がハマで、夏が私みたいやねえ」
寂しそうだった声音は、気づけば楽しそうなものに変わっていた。
「ほんなら、Aが夏なんやったら」
俺はずっと、夏がいい
(そしたら、ずっと、一緒にいられるから)
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きゃめ(プロフ) - 朱星さん» 好きと言ってくださってありがとうございます!一緒に夏を楽しめるといいなあと思ったので嬉しいです◎いくつか刺さりましたよ!頑張ります!よかったらまたリク飛ばしてください! (2020年9月8日 18時) (レス) id: e2386f9ce6 (このIDを非表示/違反報告)
朱星 - 夏のお話めっちゃ好き!今年の夏は何もなかった…。妄想補填大賛成!お祭り、花火大会、プール、海、星空、バーゲン、夜景、夏期講習の帰り道。何か変なのもありますが、どれか、きゃめさんにさされー(笑) (2020年9月7日 20時) (レス) id: acf62d2dcf (このIDを非表示/違反報告)
きゃめ(プロフ) - ますみさん» コメントありがとうございます!リアクションがあると書いていてとってもやる気になりますので嬉しいです。貧血のときの朝ってもう最悪じゃないですか…その先にこんくらいイベントあるなら頑張れるかなって妄想にお付き合いくださりありがとうございます◎ (2020年9月6日 10時) (レス) id: e2386f9ce6 (このIDを非表示/違反報告)
ますみ(プロフ) - 今度は川西さんですね。関係性も凄く良かったです。川西さんの優しさもあってちょいツンデレな川西さんにキュンキュンしました。確かにこの時の貧血はやばいですもんね。むっちゃ共感しました。 (2020年9月5日 21時) (レス) id: cc9c552fc9 (このIDを非表示/違反報告)
きゃめ(プロフ) - ますみさん» 自分の気持ち乗せまくって書いたので共感していただけるのとっても嬉しいです。お待ちしております◎ (2020年9月5日 9時) (レス) id: e2386f9ce6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きゃめ | 作成日時:2020年9月4日 21時