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＊
勢いに任せて、彼女を部屋に呼んだ。
男の家に、そんなに簡単にあがったらあかんよ。
なんて、心の中で思いながら。
誘ってから返事も上の空で、こっちを見たと思ったら真っ赤になったり、フリーズしたり。
わかりやすくこちらを意識している彼女が可愛くて。
なんとか理性は手繰り寄せているものの。
アルコール入れたらやばいだろうと頭では理解している。
コンビニでわけわからん量の酒を買ってたことに、会計の金額で気付くくらいには、自分もどうやら緊張しているようだ。
殺風景な部屋。
ポツンと置いたソファーに促したつもりが。
スーツのままフローリングに正座しはじめた彼女。
ほんま、こういうところが飽きなくて、おもろいねんな。
彼女が新人として入社してきた時。
自分もまだまだ駆け出しで、毎日を精一杯やり過ごしていたとき、彼女が俺の下についた、最初の部下だった。
彼女より成績のいいやつも、顔で取られたんかなってくらいべっぴんもおったけど。
裏表のない底抜けに明るい性格、見てる方が幸せになるような笑顔に、気づけば惹かれている自分がいた。
だから。
部署の飲み会を、楽しみにしていた。
あれから新人という肩書がなくなった彼女は一人で仕事をするようになって、関わる機会もめっきり減ってしまって。
飲み会のたびにさりげなくちょっかいをかけてみるものの、鈍感なのか気付いてないし。
さて今度はどう気づいてもらおうと浮き足だったところの、どしゃ降りの雨。
駄々をこねて一向に帰ろうとしない彼女に、半ばヤケクソに声をかけたら。
照れながら俺と行きたかったなんて。
居酒屋の空きを探す道のり、満席が3件続いた頃には、次も満席であれ。そう願ってる自分すらいた。
そして俺の願いどおり、彼女は今、自分の部屋にいる。
「足痛なるからソファーつかい。ビールでええ？」
「あ、は、はい！大丈夫です！すみません、あの、お金…」
「そんなんええよ。いいところとちゃうし。
とりあえず乾杯しよか。」
「て！」
「ん？」
「て、あらい！うがいしてきます！洗面所かしてください！」
ほら。やっぱり。
こういうところが、飽きないんよな。
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きゃめ(プロフ) - 朱星さん» 好きと言ってくださってありがとうございます！一緒に夏を楽しめるといいなあと思ったので嬉しいです◎いくつか刺さりましたよ！頑張ります！よかったらまたリク飛ばしてください！ (2020年9月8日 18時) (
レス) id: e2386f9ce6 (このIDを非表示/違反報告)
朱星 - 夏のお話めっちゃ好き！今年の夏は何もなかった…。妄想補填大賛成！お祭り、花火大会、プール、海、星空、バーゲン、夜景、夏期講習の帰り道。何か変なのもありますが、どれか、きゃめさんにさされー(笑) (2020年9月7日 20時) (レス) id: acf62d2dcf (このIDを非表示/違反報告)
きゃめ(プロフ) - ますみさん» コメントありがとうございます！リアクションがあると書いていてとってもやる気になりますので嬉しいです。貧血のときの朝ってもう最悪じゃないですか…その先にこんくらいイベントあるなら頑張れるかなって妄想にお付き合いくださりありがとうございます◎ (2020年9月6日 10時) (レス) id: e2386f9ce6 (このIDを非表示/違反報告)
ますみ(プロフ) - 今度は川西さんですね。関係性も凄く良かったです。川西さんの優しさもあってちょいツンデレな川西さんにキュンキュンしました。確かにこの時の貧血はやばいですもんね。むっちゃ共感しました。 (2020年9月5日 21時) (レス) id: cc9c552fc9 (このIDを非表示/違反報告)
きゃめ(プロフ) - ますみさん» 自分の気持ち乗せまくって書いたので共感していただけるのとっても嬉しいです。お待ちしております◎ (2020年9月5日 9時) (レス) id: e2386f9ce6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きゃめ | 作成日時：2020年9月4日 21時
